<アングル東北>震災10度目の春 桜と歩んだ被災地

2020年04月20日

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約4メートルに成長し、大きく枝を広げた桜の下で、入学式を終えたばかりの新入生3人が駆け回る。新1年生の渥美智尋君(6)の将来の夢は「お父さんと同じホヤの漁師さん」。三浦敏校長は「地域を愛する子どもに成長してほしい」と願う=2020年4月8日

 宮城県石巻市大原小の校庭に2012年4月、1本のソメイヨシノが植えられた。津波で校舎が全壊した旧谷川小との統合記念に当時の新入生3人が植樹したものだ。あれから8年。桜は子どもたちの成長を見守りながら背丈を増し、見事な花を咲かせている。
 大部分が東京電力福島第1原発事故の帰還困難区域内にある福島県富岡町夜の森地区の桜並木(全長2.2キロ)はこれまで、300メートルしか開放されていなかった。今年3月、JR常磐線の全線再開に伴って夜ノ森駅周辺の一部で避難指示が先行解除され、桜を見られる範囲が800メートルに広がった。
 岩手県陸前高田市の浄土寺には11年、地元NPOがカワヅザクラを植樹した。当時、震災の傷痕を痛々しく残していた風景は今、新たな街並みに変わり、鮮やかな桜色が彩りを加えている。
 東日本大震災から10度目の春を迎えた。桜を通し、被災地の歩みをたどった。
(写真部・藤井かをり)

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