角田「宇宙米」新名物に 国際宇宙ステーションに1カ月保管の種もみ、来月田植えへ

2019年06月19日

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宇宙から帰還した種もみを大友喜助角田市長(右手前)に示すグループのメンバー。左から佐藤さん、三由さん、森さん

 宮城県角田市の市民グループ「夢☆宇宙米プロジェクト」が、宇宙を飛行した角田産米の種もみからコメを育てる計画を進めている。種もみは5月、ロケットで打ち上げられ、1カ月後に地球へ帰還した。グループは種もみから育苗し、7月、市内の水田に植える。実った「宇宙米」を角田の新名物にしたい考えだ。
 グループは、若手農家や経営者ら4人。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の施設がある「宇宙のまち」と「コメどころ」の融合を目指す。
 宇宙を旅したのは、メンバーの農業佐藤裕貴さん(41)が育てた稲から採取したササニシキと亀の尾の種もみ計100グラム。民間の宇宙利用を支援する企業「有人宇宙システム」(東京)に依頼し、5月4日、米スペースX社のファルコン9ロケットに搭載された補給船で米国から飛び立たせた。
 種もみは国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」に移され、無重力空間で保管された。6月4日に補給船で帰還、太平洋に着水した。グループ代表の会社社長森真孝さん(42)は「宇宙米のブランド化に向け、スタートラインに立った」と喜ぶ。
 グループは現在、帰還した種もみの育苗に取り組んでおり、慎重に生育を見極め、七夕の7月7日に佐藤さんの水田に植える。10月に刈り取る予定で、収穫量は50キロを見込む。新たに得られる種もみは農家に販売し、宇宙米の作付けを年々増やしていく構想だ。
 メンバーの飲食業三由武仁さん(40)は、宇宙米を使った料理のメニュー化を進める。「幅広い方に親しんでもらえるよう、多様な商品展開を考えたい。角田のコメを広く知ってもらう機会になる」と話す。
 グループは計画の一環として、実際の宇宙食と同じ製法のおにぎりを角田産米で商品化し、三由さんの飲食店や「道の駅かくだ」などで販売している。活動で得た利益の一部を市内の地域振興団体などに寄付する意向。
 森さんは「宇宙と縁が深い郷土に誇りを抱き、地場産業の農業活性化にもつなげるのが私たちの願い。子どもたちが希望を持てる地域にしたい」と意気込んでいる。

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