<新元号「令和」>被災地復興進展に期待 地域の飛躍願う声も

2019年04月02日

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災害公営住宅の集会室で菅官房長官の新元号「令和」の発表に見入る住民=2019年4月1日午前11時41分、名取市閖上2丁目

 美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ-。新元号「令和」が発表された1日、東日本大震災の被災地で復興の進展や地域の飛躍を願う声が相次いだ。災害が多発した「平成」から新時代へ。人々は新元号に平和や安全、いじめのない社会など、さまざまな思いを託した。
 名取市閖上の災害公営住宅集会室では、住民約25人がテレビの前で発表を見守った。午前11時41分、菅義偉官房長官が「令和」の2文字を掲げると、どよめきや拍手が湧いた。
 三つの候補を考えた主婦佐藤みえ子さん(76)は「万葉集から持ってくるとは思わなかった。予想は外れたが、平和で事件のない時代になってほしい」と話した。
 大正、昭和、平成を生きる陸前高田市の新沼薫さん(94)は、震災後に同市内に自宅を再建した。「若い人が新元号にふさわしい活躍で復興を成し遂げてほしい」と期待。宮城県南三陸町の災害公営住宅に住む小松和明さん(87)は「日本の古典からの引用は初めてで好感が持てる」と話した。
 昭和にも使われた「和」の再登場は好感を持って受け止められた。秋田市の主婦藤原真理子さん(40)は「和は、平和への意思。平成は全国の学校でいじめが多発した。『令和』では子どもたちが安心して暮らせるように」と願った。
 東京電力福島第1原発事故後に福島県大熊町から会津若松市に避難する無職浅野孝さん(66)は「まだぴんとこない。平成も30年ですっかり染み付いた」と語る。仙台市宮城野区の会社員掛巣(かけす)達雄さん(57)のように「『令』の字は語感が冷たい」との声も少なくなかった。
 スマートフォンで新元号を確認した山形市の会社員平山幸樹さん(26)は「自分にとって初の改元なので発表の瞬間を注目していた。クリアな響きで耳になじむ」と話した。
 青森市の印鑑販売店主鈴木博さん(67)の元には発表後、新元号入り印鑑の発注が舞い込んだ。「『令』のデザインは丸みがあり、字が小さく見えてしまう。『昭』のように角があると見栄えがいいが…」と言いつつ、作業を進めた。

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