<アングル岩手>陸前高田の被災博物館 文化財修復へ奮闘

2018年10月01日

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【威容】陸前高田の市民に親しまれていたツチクジラのはく製の「つっちぃ」。「海と貝のミュージアム」に展示されていた。クジラとしては国内最大で、全長9.4メートル、重さは約1トンもある。もともと全身が繊維強化プラスチック(FRP)樹脂で覆われていたが、震災で破損。補修した左半身は、本来のはく製が姿を現したまま展示する予定だ=2018年9月19日、東京都台東区の国立科学博物館

 貴重な文化財が津波で破損した東日本大震災。岩手県陸前高田市では、中心部の市立博物館と海岸近くの「海と貝のミュージアム」がいずれも津波に見舞われた。
 二つの博物館を運営する市は、海水と泥にまみれた地域の文化財の修復に奮闘中。生物標本や民具など被災した収蔵品の数が多く、全国各地の博物館などにも洗浄や修理を頼んできた。今なお、専門機関6カ所に依頼している。
 震災で受けた温かい支援が再生の原動力。「博物館をしっかり再建することが恩返しになります」と市立博物館主任学芸員の熊谷賢さん(51)が話す。
 市立博物館の中の壁に掲げられているのは「文化財の残らない復興は本当の復興ではない」という言葉。博物館の再開と本物の復興に向かって、修復作業が着々と進んでいる。
(写真部・安保孝広)

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