<相馬野馬追>浪江で8年ぶり武者行列 旧相馬中村藩の5つの「郷」全てから出陣

2018年07月29日

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8年ぶりに再開された相馬野馬追の武者行列=2018年7月28日、福島県浪江町

 福島県相馬地方の伝統行事で国の重要無形民俗文化財「相馬野馬追」が28日、開幕した。東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が昨春、帰還困難区域を除いて解除された浪江町では8年ぶりに騎馬武者が町の本陣を出陣し、中心部で行列した。旧相馬中村藩五つの「郷(ごう)」全てから出陣となった。

 小雨が降る午前8時ごろ、浪江町を中心とする「標葉(しねは)郷」本陣に見立てた町中央公園に陣羽織姿の56騎が集結。ほら貝が響き渡る出陣式典後、町内の目抜き通りを騎馬行列した。沿道から酒や水が振る舞われた。
 避難指示解除後の町の居住人口は800人足らず。原発事故前の約2万1000人のにぎわいはなく、町中心部でも建物を取り壊した後の更地が目立つ。
 ことし6月に避難先から7年ぶりに町に帰還した境久美子さん(72)は騎馬武者一人一人に「ご苦労さま」と沿道から声を掛けた。「涙がこぼれる」と復活に目を潤ませた。
 騎馬隊の吉田百花さん(19)は震災前年の小学6年以来の出陣。「馬に乗った視線がちょっぴり高くなった。町の人の声が聞こえて勇気をもらえた」と喜んだ。
 29日は本祭り。南相馬市原町区の主会場、雲雀ケ原祭場地で甲冑(かっちゅう)競馬や神旗争奪戦がある。30日は同市小高区で神事「野馬懸(かけ)」がある。

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