<七十七銀>津波被災の女川支店 新店舗で営業開始

2017年09月05日

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新しい場所で開業した女川支店=2017年9月4日、午前9時15分ごろ

 東日本大震災の津波で行員ら12人が犠牲になった七十七銀行女川支店(宮城県女川町)が4日、新店舗で営業を始めた。震災後の2011年12月以降、仮設商店街の店舗で業務を継続し、地域の金融機関として再出発した。
 新店舗はJR女川駅に近く、海抜は12.5メートル。鉄骨2階で延べ床面積約540平方メートル、高さは約10メートル。1階に窓口や現金自動預払機(ATM)、2階にロッカーや会議室を配置し、14人態勢で業務に当たる。
 屋上はなく、津波警報などの発令時は約500メートル離れた町の指定避難場所の女川小に逃げる。緊急を要する場合は、近くの高台に一時的に避難するという。
 七十七銀は「今後とも『人命の安全確保を最優先』を大原則とした、防災強化に向けた取り組みを行っていく」と説明する。
 女川町の水産加工業千葉喜章(よしあき)さん(55)は「震災前から女川支店を利用してきた。新店舗はきれいで家から近く、ありがたい」と歓迎。「ただ、痛ましい被害があり、知り合いが亡くなった。防災には十分気を付けてほしい」と要望した。
 女川支店では震災当時、支店長の指示で従業員ら13人が高さ約10メートルの屋上に避難。津波にのまれ、12人が死亡・行方不明になった。遺族らは再発防止や慰霊のモニュメント設置などを求めている。
 行員だった姉の美智子さん=当時(54)=を失った丹野礼子さん(59)は「姉は37年間、七十七銀を愛し誇りを持って働いていた。新店舗がオープンする時にモニュメントも立つと信じていた。慰霊することが従業員の意識向上や安全につながると思う」と話した。

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